紫の便箋と秋の空
ソウジ(Souji)18 plays
三月の風は尖っていて 十年の重さを揺らす 無人のホーム 影が伸び 始発のベルを待っている 古い時計が時を刻み 僕の背中を静かに押す 自販機の熱いコーヒー 白い湯気が鼻をかすめる 線路の脇 溶けだす霜 静かな朝が満ちていく ポケットの中の書き殴り 君に宛てたはずの言葉 ベンチの隙間に滑らせ 言わないことが僕の誠実 これでいいんだと頷いた 朝の光が目に染みる さよならさえも置いていく 何も持たずに歩き出す 桜のつぼみはまだ固く 昨日の雨を抱いている 空っぽになったあの部屋 鍵はポストに落としたよ 君の知らない街へ行く それが僕らの答えだと 飲み干した缶の温もり ゴミ箱へそっと預けて 遠くで響く鉄の音 世界がゆっくり動き出す ポケットの中の書き殴り 君に宛てたはずの言葉 ベンチの隙間に滑らせ 言わないことが僕の誠実 これでいいんだと頷いた 朝の光が目に染みる 悲しいわけじゃないんだよ ただ少しだけ 眩しくて 新しい靴 紐を結び 一歩ずつ 踏み出していく 後悔なんて 飲み干した 苦いコーヒーの味に似て 伝えない愛があること 君には内緒のままでいい ポケットの中の書き殴り 君に宛てたはずの言葉 ベンチの隙間に滑らせ 言わないことが僕の誠実 これでいいんだと頷いた 朝の光が目に染みる さよならさえも置いていく 何も持たずに歩き出す 電車がホームに滑り込む 乾いた音が響き渡る ベンチの隙間の白い紙 風に吹かれて消えていく 僕は窓の外を眺め 知らない街の名前を呼ぶ
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