硝
歌詞
最後のお客が消えて 重い鍵が閉まる音 湿った土の匂いと 静かな闇が降りてくる 取扱説明書のシミ 黄ばんだ記憶の欠片 19世紀の夢を 今もここで見ている ガラス越しに届く月光 銀色の線を描いて 誰かが触れた指紋が 白く光り浮かび上がる 懐かしい空の色を 僕は思い出している 回るよ 真鍮の歯車 星をなぞるパヴァーヌ 誰もいない温室で ひとり踊り続ける 浮遊するエーテルの波 心は透明なまま 夜の底で揺れている 僕だけの小さな宇宙 チクタクと 刻むリズム キラキラと 降る星屑 静寂が 溶けてゆくよ 朝が来る その前まで 葉裏に隠れた虫が 羽を震わせ飛び立つ 熱帯花の香りが 不意に鼻先をかすめる 新しい夜の発見 胸が少し高鳴って 止まっていた時間が 動き出すような予感 午前0時の冷気が オイルを少し固めて 鈍くくすんだ真鍮 熱を帯びて回り出す 微かな金属の吐息 深い森に響いてる 回るよ 真鍮の歯車 星をなぞるパヴァーヌ 誰もいない温室で ひとり踊り続ける 浮遊するエーテルの波 心は透明なまま 夜の底で揺れている 僕だけの小さな宇宙 古いネジを巻き直す 風も吹かない場所で 露が滴る音さえ 僕には音楽になる バロックの旋律が 電子の海に混ざって 重なり合う多重奏 永遠を奏でている 回れ 回れ 天文儀よ 光る 粒を 追いかけて 回れ 回れ どこまでも 夜は まだ 終わらない チクタクと 刻むリズム キラキラと 降る星屑 静寂が 溶けてゆくよ 朝が来る その前まで 誰にも知られなくていい この密やかな奇跡 僕の小さな歯車 柔らかな喜びに満ちて また明日が来るまで 星の地図を広げよう 古びたブリキの肌に 月明かりを纏わせて 回るよ 真鍮の歯車 星をなぞるパヴァーヌ 誰もいない温室で ひとり踊り続ける 浮遊するエーテルの波 心は透明なまま 夜の底で揺れている 僕だけの小さな宇宙
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