春
歌词
踵の減った靴の音 夕暮れの路地を叩く 春の風は少し冷たく 懐かしい匂いがした あの頃のままの角曲がれば 少し色が褪せた赤 木製の丸いポストが 静かに私を待っていた 指先に残る感触 書きかけのままの言葉 うさぎの切手を貼って 何度も読み返したっけ 遠い日の君を想う 空の色が変わる前に 届かなかったあの手紙 今も胸を温める 渡せなかった後悔よりも 書いた時間のときめき 柔らかな陽射しの記憶 今の私を抱きしめる 名前も知らない優しさが この場所に息づいている ひらり舞い落ちる花びら そっとポストを撫でていく ラムネの瓶の空き缶を 拾ってくれたおじさん 店の奥から漂う煙 あの日の夕飯の匂い 取り出し口の冷たい鉄 触れれば心が震える 当たり前に続く日々を 信じて疑わなかった 10年の月日が流れて 街の景色は変わっても ここにある温もりだけは 何も変わらずにいたね 不器用な文字の面影 届かなかったあの手紙 今も胸を温める 渡せなかった後悔よりも 書いた時間のときめき 柔らかな陽射しの記憶 今の私を抱きしめる 名前も知らない優しさが この場所に息づいている 戻らない時間の中で 失くしたものもあるけれど あの日感じた輝きは 消えずに私を支える だからもう寂しくないよ 思い出は味方だから 届かなかったあの手紙 今も胸を温める 渡せなかった後悔よりも 書いた時間のときめき 柔らかな陽射しの記憶 今の私を抱きしめる 名前も知らない優しさが この場所に息づいている 春風に揺れるポスト 明日へと歩き出す私
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