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冬の栞

ソウジ(Souji)

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Letra

十二月の風が吹く
閉店間際の本屋
レジの灯り 柔らかく
コートの襟を 立てる
雪が少し 舞い落ちる
静かな夜が 始まる

見覚えのある横顔
差し出された古い本
あの日手放した記憶
君の手の中にあった

名前も知らない優しさが
僕を今 温めてる
小さな書き込み そのままに
君は覚えていてくれた
さよならさえ言えなかった
あの日の空 忘れない
雪の匂い 紙の匂い
胸の奥 灯をともす

消えない光
静かな夜に

教室の隅 揺れる影
進路を決めた 夕暮れ
違う道を 歩き出し
いつの間にか 遠ざかる
色褪せてく 景色さえ
今は愛しく 思える

「お元気で」と一言だけ
短い挨拶 交わして
店を出れば 白い息
明日が少し 輝く

名前も知らない優しさが
僕を今 温めてる
小さな書き込み そのままに
君は覚えていてくれた
さよならさえ言えなかった
あの日の空 忘れない
雪の匂い 紙の匂い
胸の奥 灯をともす

誰かが僕を知っている
ささやかなその事実が
凍えた指を 溶かしてく
歩き出すための 勇気になる
一人きりの 帰り道
世界はこんなに 優しい

名前も知らない優しさが
僕を今 温めてる
小さな書き込み そのままに
君は覚えていてくれた
さよならさえ言えなかった
あの日の空 忘れない
雪の匂い 紙の匂い
胸の奥 灯をともす

心に触れる
冬の栞を
そっと挟んで
歩いていこう

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