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水流のノスタルジー

ソウジ(Souji)

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Lyrics

狭いワンルームに届いた箱
少し奮発した食洗機
一人で運ぶには重すぎて
壁の角を少し擦った
設置を終えて一息ついて
コーヒーを淹れる夜の十時
都会のノイズに混ざり合う
僕の部屋の新しい呼吸
スタートのボタンを押せば
無機質な電子音が響く
夜の静寂をゆっくりと
青い光が塗り替えていく
シャーという音に揺られて
泡の中に溶ける記憶
あの日の磁器の冷たさが
今の僕に触れた気がした
シャーという音の向こう側
浮かんでは消える景色
便利になったこの場所で
不器用な愛を思い出してる
ゆらゆら 揺れる水面
ふわふわ 記憶の粒
おばあちゃんの家の古い棚
背伸びして覗いたあの午後
重たい扉が開くたびに
木の匂いが鼻をかすめた
スポンジが跳ねる水の音
お皿が触れ合う高い声
窓の外では蝉が鳴いて
僕はただそれを見ていたんだ
今はもう蝉の声もしない
道路を走る車の音だけ
だけどこの機械の唸りが
あの台所へ繋がっている
シャーという音に揺られて
泡の中に溶ける記憶
あの日の磁器の冷たさが
今の僕に触れた気がした
シャーという音の向こう側
浮かんでは消える景色
便利になったこの場所で
不器用な愛を思い出してる
食洗機が止まるまでの間
僕はただぼんやり座ってる
大人になって手に入れたのは
自由と少しの寂しさかな
「あー、こういうことあるよな」
独り言が暗闇に溶ける
洗浄終了の合図が鳴る
湯気と一緒に現れたのは
ピカピカに磨かれた日常
なんだか少し笑えてきた
明日の仕事も頑張れるかな
冷めたコーヒーを飲み干して
僕は食器を棚にしまう
今の僕にちょうどいい温度で
シャーという音に揺られて
泡の中に溶ける記憶
あの日の磁器の冷たさが
今の僕に触れた気がした
シャーという音の向こう側
浮かんでは消える景色
便利になったこの場所で
不器用な愛を思い出してる
ゆらゆら 揺れる水面
ふわふわ 記憶の粒

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