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針の止まった夜の端で

ソウジ(Souji)

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Testo

カバンに揺れる小さな箱
直らなくてもいいと言った
修理屋の老人の背中
一年前の雨と同じ色
錆びついたネジを回せば
軋む音だけが響いてる

オレンジの灯が溶ける歩道
水たまりを避けて歩いた
コンビニのドアが開くたび
おでんの湯気が冬を連れて
僕の頬をかすめて消えた
冷たい風が鼻をくすぐる

傘の骨から伝う雫
手首を濡らして冷たくなる
過去の後ろめたささえも
一緒に流してくれないか
電柱の影に隠れてる
二人で観た映画のチラシ

踏切の音は雨に消えて
廃線の線路はどこへ続く
ポケットの中で鳴りかけた
不器用な愛の欠片たち
泣かないように歩いてる
柔らかな諦めを抱いて

ルラリラ 途切れたメロディ
ルラリラ 遠くの汽笛

あの日の君の言葉より
確かな重みが腕に残る
修理を終えたオルゴール
少しだけ軽くなった気がした
剥がれかけた映画の端を
指先でそっとなぞってみる

記憶の棘が溶け出して
暗い夜道を照らしていく
もうすぐそこに朝が来る
そんな予感だけ信じたい
雨だれの音に混ざってる
君がくれた最後の「ごめん」

踏切の音は雨に消えて
廃線の線路はどこへ続く
ポケットの中で鳴りかけた
不器用な愛の欠片たち
泣かないように歩いてる
柔らかな諦めを抱いて

枕木を埋める夏草は
今は枯れて土に還るよ
繰り返す季節の隙間で
僕らも少しずつ変わった
正しくあろうとしたことも
間違えたままの優しさも
全部この雨が洗ってゆく

踏切の音は雨に消えて
廃線の線路はどこへ続く
ポケットの中で鳴りかけた
不器用な愛の欠片たち
泣かないように歩いてる
柔らかな諦めを抱いて

ルラリラ 途切れたメロディ
ルラリラ 遠くの汽笛

雲の隙間に光る一粒
見上げた空には星がひとつ
明日にはきっと晴れるから
この箱をそっと閉じよう

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