水
Lirik
暗い水槽の前 半券の折り目 そっと指を添え かすかに震え 三ヶ月の果て 閉ざされたままの出口の先へ 低く唸るポンプの音 揺れる巨大な影の跡 ガラスに反響する言葉の棘 二度とは戻らない場所 夜の底に落ちた静かな鼓動 僕を閉じ込める青い迷路 ポケットに残る薄荷の匂い 白昼夢のような淡い残り 非常口が放つ緑の光 届かない場所への祈り マンボウがゆっくり泳ぐ 視界が静かに歪む 意識が深く沈む 時間を薄く刻む ガラスを汚す指紋の数 思い出せない横顔の熱 水に溶けていく季節の屑 静まり返る館内の地図 足元を濡らす冷たい滴 誰もいない場所で繰り返す吐息 循環する水の重い唸り 歪んで見える非常の光 耳の奥で響く誰かの祈り ここにはもういない僕の隣 マンボウがゆっくり泳ぐ 視界が静かに歪む 意識が深く沈む 時間を薄く刻む 全てが水圧に溶けて 輪郭がゆっくり消えて 満ちては引く波に濡れて 暗闇の中でただ揺れて 悲しみすらも平らで 自由になれるその時まで マンボウがゆっくり泳ぐ 視界が静かに歪む 意識が深く沈む 時間を薄く刻む 指先が冷たく凍る 記憶の淵をなぞる 青い夜が滴る 深い底へと戻る
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