針
歌詞
古本屋の仕事終わり 冷えた耳をマフラーで包み 地下へ続く階段降り 金曜だけの秘密の籠り マスターの淹れる深煎り カップに残る輪染みの縁 革のカバーについた傷 指先でなぞる古い地図 カウンターに置かれたジャケット 父さんの名前が書かれた文字 マイルスの盤が回り出す 針が落ちるパチパチの合図 ブラシの音が鼓動に重なる あの頃の自分を許せる気がする 「焦らなくていい」と聞こえる 夜の静寂に溶けていく 並んで座る幻影と 温かな音に身を委ねて 揺れる煙の向こう側 同じビート刻む今 揺れる煙の向こう側 同じビート刻む今 (Scratch: "No need to rush..." "焦らなくていい... ") 10代の僕は部屋の隅で 学校のチャイムが怖くて 父さんのコレクションを漁って 初めて息ができる場所を知って だけど会話はいつも素っ気なくて 大きな背中がただ遠くて 今は僕が本を棚に並べて 同じリズムで歩き始めて 誰も話さないこの空間 それぞれの音に向き合う時間 バリトンの低音が響く 凍えた心がじんわり解ける ブラシの音が鼓動に重なる あの頃の自分を許せる気がする 「焦らなくていい」と聞こえる 夜の静寂に溶けていく 並んで座る幻影と 温かな音に身を委ねて 後悔を湿っぽく流さない 明日のページをめくるための灯火 ミュートトランペットが歌う 過去と今が優しく交差する もう迷わなくていいんだね この場所が私を繋いでくれる (Rap Flow) ウッドベースが刻むウォーキング 父さんの歩幅を追いかけるトーキング スクラッチが刻む「焦らなくていい」 その一言で今日が報われる気がし 古い木製家具の匂い レコードの回転ムラさえ愛おしい 私はここで生きている 同じビートで息をしている ブラシの音が鼓動に重なる あの頃の自分を許せる気がする 「焦らなくていい」と聞こえる 夜の静寂に溶けていく 並んで座る幻影と 温かな音に身を委ねて 揺れる煙の向こう側 同じビート刻む今 揺れる煙の向こう側 同じビート刻む今
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