鉄
गीत
錆びたクレーンが空を指す 潮の香りに混ざるペンキ 十五年経ったこの場所で 親父の背中を追いかけて 作業着に染みた重油の匂い それが俺の今の名前だ 倉庫の隅で眠るギター 夢破れて逃げたあの街 弦は切れて埃を被り 過去の自分が俺を笑う 情けないほど青かった日々 叩き込め この魂を 最後の釘に思いを込めて 荒波越えて行けよ我が船 泥にまみれた誇りを乗せて 叫べ 吼えろ 男の意地を この海が俺のステージだ 潮騒に消える 弱音なんて 今はこの手で 船を出す スーパーのレジで見かけた背中 三十年前の面影揺れる 言葉も交わせぬこの距離が 胸の奥底 締め付ける 幸せかと問う勇気もない ただ遠くから無事を祈る 春の北東 吹き荒れても 俺はこの港を捨てはしない 失敗だったと誰が言う? これが俺の 生きた証だ 逃げはしないと風に誓う 叩き込め この魂を 最後の釘に思いを込めて 荒波越えて行けよ我が船 泥にまみれた誇りを乗せて 叫べ 吼えろ 男の意地を この海が俺のステージだ こぶし回して ギターを鳴らせ 演歌の情念 ロックの叫び 捨てたはずの 夢の続きを 鉄の匂いの 中に見つけた まだ終わっちゃいない 俺の人生は ここからだ 廃業寸前 笑えばいいさ この一隻が 俺の全てだ 海に向かって 吼える夜明け 涙は塩水に 溶かしてしまえ 金槌の音が 鼓動になる 明日へ繋ぐ 鉄の船 叩き込め この魂を 最後の釘に思いを込めて 荒波越えて行けよ我が船 泥にまみれた誇りを乗せて 叫べ 吼えろ 男の意地を この海が俺のステージだ 潮騒に消える 弱音なんて 今はこの手で 船を出す さあ行こうぜ 荒野の海へ
टिप्पणियां (0)
लोड हो रहा है…