ミッドナイト・ラウンジ
ソウジ(Souji)47 écoutes
窓を三センチ下げて 滑り込む潮の匂い カップホルダーのサイダー 気泡が静かに歌う アナログのノイズに混じり 君が隣に座ってる 一年ぶりの助手席で 少しだけ背中を預けて 「あのラーメン屋、まだあるの?」 君が不意に口を開く 「仕事は少し慣れたよ」 僕は信号を気にしてる タクシーの行灯が赤く アスファルトを染めていく ネオンが溶けて流れる 僕らの距離はちょうどいい 追い越していく昨日に サヨナラは言わなくていい Abメジャーの浮遊感に 身を任せて走るだけ 若すぎたあの季節が バックミラーで揺れている 揺れている ただ揺れている 甘いリバーブの中で ラジオから流れるイントロ 名前も思い出せない洋楽 君がつけていた香水は 記憶よりずっと淡くて 沈黙が降りてきても もう気まずくはないんだね 僕らは大人になった それだけの話なんだろう アクセルを少し踏み込めば 風が髪をさらっていく 観覧車の光の粒が 一瞬だけ重なり合う タイムスリップの魔法 すぐに現実に溶ける ネオンが溶けて流れる 僕らの距離はちょうどいい 追い越していく昨日に サヨナラは言わなくていい Abメジャーの浮遊感に 身を任せて走るだけ 若すぎたあの季節が バックミラーで揺れている 岸壁に反射した月が ゆらゆらと波に踊る 約束なんていらない このまま夜を切り取って 綺麗だった思い出は 宝箱にしまったまま 明日へ続く国道を ただ静かに選ぶだけ ネオンが溶けて流れる 僕らの距離はちょうどいい 追い越していく昨日に サヨナラは言わなくていい Abメジャーの浮遊感に 身を任せて走るだけ 若すぎたあの季節が バックミラーで揺れている 揺れている ただ揺れている 甘いリバーブの中で ハザードを点滅させて 君の家の前で止まる 「またいつか」と手を上げて 君は夜に消えていく 小さくなる後ろ姿 ルームミラー越しに見送る アクセルを蹴り直して 僕は一人で走り出す 昨日よりも少しだけ 足取りは軽やかだから
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