city pop

沿岸通り0時、記憶の泡

ソウジ(Souji)

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Liedtext

窓を三センチ下げて
滑り込む潮の匂い
カップホルダーのサイダー
気泡が静かに歌う
アナログのノイズに混じり
君が隣に座ってる
一年ぶりの助手席で
少しだけ背中を預けて

「あのラーメン屋、まだあるの?」
君が不意に口を開く
「仕事は少し慣れたよ」
僕は信号を気にしてる
タクシーの行灯が赤く
アスファルトを染めていく

ネオンが溶けて流れる
僕らの距離はちょうどいい
追い越していく昨日に
サヨナラは言わなくていい
Abメジャーの浮遊感に
身を任せて走るだけ
若すぎたあの季節が
バックミラーで揺れている

揺れている
ただ揺れている
甘いリバーブの中で

ラジオから流れるイントロ
名前も思い出せない洋楽
君がつけていた香水は
記憶よりずっと淡くて
沈黙が降りてきても
もう気まずくはないんだね
僕らは大人になった
それだけの話なんだろう

アクセルを少し踏み込めば
風が髪をさらっていく
観覧車の光の粒が
一瞬だけ重なり合う
タイムスリップの魔法
すぐに現実に溶ける

ネオンが溶けて流れる
僕らの距離はちょうどいい
追い越していく昨日に
サヨナラは言わなくていい
Abメジャーの浮遊感に
身を任せて走るだけ
若すぎたあの季節が
バックミラーで揺れている

岸壁に反射した月が
ゆらゆらと波に踊る
約束なんていらない
このまま夜を切り取って
綺麗だった思い出は
宝箱にしまったまま
明日へ続く国道を
ただ静かに選ぶだけ

ネオンが溶けて流れる
僕らの距離はちょうどいい
追い越していく昨日に
サヨナラは言わなくていい
Abメジャーの浮遊感に
身を任せて走るだけ
若すぎたあの季節が
バックミラーで揺れている

揺れている
ただ揺れている
甘いリバーブの中で

ハザードを点滅させて
君の家の前で止まる
「またいつか」と手を上げて
君は夜に消えていく

小さくなる後ろ姿
ルームミラー越しに見送る
アクセルを蹴り直して
僕は一人で走り出す
昨日よりも少しだけ
足取りは軽やかだから

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